平成30年度 報告書


キャリア支援シンポジウム
~ともに考える静岡県医療の現状と未来~

会 期:平成31年3月17日(日)
場 所:ホテルアソシア静岡
参加者:医師24名 その他11名
photo  今回は特別講演として香川大学皮膚科学講座講師の中井浩三先生に特別講演をしていただきました。内科医の奥様との家庭の話や人が少なくなっていく医局の中で何がこれから必要なのか考えながら新しい医局作りを進めているお話をご講演頂きました。たとえ話を交えて笑いを誘いながらも訥々とされ、これは遠い医局の話ではなく、私たちの周りでも意識しなければいけない姿勢ではないかと考えさせられました。
 基調講演では伊東市民病院の田中まゆみ先生から女性医師が患者ケアの質を向上させる具体的なエビデンスを示しつつ、産後復帰をされた女性医師の支援の例を提示して頂き、女性医師のキャリア支援が病院全体の患者ケアの質を向上させる考え方をご提案いただきました。  静岡厚生病院の水野伸一先生は病院の理念として患者からも職員からも「愛される」職場作りとしての取り組みや、多様な働き方の提案、また日々の研鑽の時間も仕事や家庭と同率に大切というコンセプトから「ワークライフスタディバランス」を推進する課題と取り組みについてご発表頂きました。
 中東遠総合医療センターの宮地正彦先生からは静岡県、特に中東遠地区の現状とその対策として若い学生や研修医への教育の姿勢、医師不足や時間外労働という女性医師に限らない職員全体の問題を現状把握と職員共通の認識による対策を具体的に示し、お互いがお互いをリスペクトし補いあうタスクシェアの重要性をご発表頂きました。
 女性医師への働き方への対応として、研修や教育については男女差別なく、妊娠から育児期については無理をさせない配慮、そのためのタスクシェアやパートナーシップという考えが今後の課題であると考えさせられる3人の先生のご講演となりました。パネルディスカッションではご講演頂いた4名の先生方にフロアからも質問が出され活発な議論が交わされました。2時間半と言う時間が和やかな雰囲気の中、あっという間に過ぎました。



ふじのくに女性医師交流会
会 期:平成31年3月8日(金)
場 所:ペガサート3階CSA会議室B
参加者:医師9名
photo  静岡市内の病院から8名、東部地区から1名の先生が参加してくださいました。初めに女性医師連絡協議会の委員である野々木宏先生のご挨拶と自己紹介から始まり、ふじのくに女性医師支援センターの1年間の活動報告と県立総合病院の森先生から病院内の子育て支援の取り組みとアンケート調査報告が続いたのち、交流会が始まりました。
 20代から60代までの多彩な年齢の先生たちが自己紹介と普段の診療状況やこれまでの経験、キャリアを積むにあたって考えていることなどを発表して下さいました。子育てをしながら仕事を続けていけることに感謝しつつも、更にキャリアを積む為に苦労した事、もっと何かができるのではないかという悩み、サポートをしてくれる人を自分の周りに複数確保することの難しさ、病児や学童のお子さんを抱えたときにどうすれば良いのか、フルに働ける時・そうでない時の仕事に対する責任の持ち方など、どこかから投げかけられる質問に誰かが答えていくといった様子で話が弾みあっという間の1時間でした。今回の会では年齢も多彩でしたが、専門科も腎臓内科・内分泌内科・皮膚科・放射線科・耳鼻咽喉科・整形外科・産婦人科と様々な診療科の医師が集まり、お互いの科の情報交換もできました。静岡県の複数の地域でこのような年齢・診療科を超えた交流ができるようになればこれからキャリアを積んでいこうとしている若い先生たちの支えとなっていくのではないかと改めて考えさせられた会となりました。



ロールモデル講演会
「みんなで考えるワーク・ライフ・デザイン」

会 期:平成30年9月28日(金)17:00~19:00
場 所:浜松医科大学医学部附属病院 1F多目的ホール
photo  今回も3名の先生方にそれぞれの状況や工夫等をご講演頂きました。
 牧野洋先生は麻酔科の医局長として、男女問わずライフステージに合わせた多様な働き方ができるよう工夫をされているそうです。フルタイム医師から不満が出ない様、アルバイトの割り振りや医局内の啓発活動にも力を入れており、自利利他の精神を大切にしているのが伝わりました。
 細川久美子先生は共に同じ職場・診療科の旦那様と協力して、3人のお子さまを育てながら米国留学を経て、浜松にてフルタイム勤務をされています。夫婦同科のメリット・デメリット、時短家電、お弁当を作ってくれるようになったお子様の紹介や、ライフステージに合わせて、仕事と家庭の充実を積極的にマネージメントしていることをお話頂きました。
 鈴木希央先生はなんと、5人のお子さまがいらっしゃるご家庭です。細川先生と同じく同じ職場・診療科のご主人でフルタイム勤務をされています。ご主人の協力だけでなく、上司の理解・自分の専門領域・自宅の立地が働き続けられる理由とのことでした。お子さんが増えるにつれ、ご主人の家事レベルがアップしている比較表が提示されたときは会場から笑いが起こりました。
 今回も多くの方にご参加頂き、座談会では大変盛り上がりました。どの先生のお話もお子さんの有無に限らず、ワーク・ライフ・デザインのヒントになったのではないでしょうか。
 ご講演頂きました先生方、ありがとうございました。



学生・研修医・医師交流会 はまキャリ2018
会 期:平成30年7月27日(金)14:45~16:10
場 所:看護学科棟2F 中会議室
photo  7月27日、学生・医師交流会はまキャリを開催しました。今年は学生16名・医師12名の計29名の方にご参加頂きました。その内、学生1名と医師3名の方がお子さんと一緒に参加してくださり、とても賑やかな交流会となりました☆
 昨年のアンケートで交流時間が少ないとコメントがあったので、今年は少し長めに時間をとり、途中で席替えをしました。最初は少し緊張気味の学生さんたちでしたが、段々と打ち解けてどのテーブルからも笑い声が聞こえました。
  今年も「復帰はいつ頃がベストタなのか」「当直はいつから始めたのか。」「出産のタイミングはいつ頃が良いのか。」等々、沢山の質問が出ていました。この頃は在学中からライフイベントを意識している学生さんが多いので、実際に働いている先生に直接お話を聞く機会を提供することは重要だと感じています。毎年、どんな形で開催すると良いのかと悩みますが、ざっくばらんに話せる雑談形式が今のところ良いようです。
 また、来年もより良い会になるよう考えていきたいと思います。ご協力いただいた先生方、ありがとうございました。

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