Medical
facility

医療施設紹介



藤枝市立総合病院










Interview
Vol.001

院長 中村 利夫 先生



01 藤枝市立病院での研修の特徴は何ですか?

研修施設として毎年16~7名の研修医がやってきますので常に30名以上の研修医が在籍しており、その中で女性医師は現在7名在籍しています。

研修の特色として初期研修医から色々な経験をさせるように、救急一般疾患には全員が対応できるようにし、地域で必要とされるcommon diseaseがしっかり診れるようなシステムにしています。外科、内科、小児科、産婦人科は必ず研修してもらっています。

救命救急センターでの研修では「屋根瓦方式」を取っていて2年目のある程度分かってきている医師が1年目のまだ何も知らない医師に教える事でより実力をつけていきます。

初期研修医が地域になじめるような工夫として医師会とのソフトボール交流試合など開業医の先生と面識ができる機会を作っています。また、アンケート調査により、初期研修医は部長などの指導医より年齢の近い先輩に相談しやすいという事がわかり、研修医の相談役として中堅の2名の医師を置いて相談しやすい環境を作っています。



02 女性医師の就業や若い先生方へのキャリアに関して取り組まれている事は何ですか?

初期研修が終了した後、専攻医の選択は本人の自主性に任せています。専門医取得後は指導医に向けて頑張る方、大学院での研究を志望する方もいます。広い視野を持って色々な経験をしてもらいたいと思っていますので、病院としてなるたけ学びの場を提供しています。

常勤150名のうち30数名が女性です。女性だからと言って特別扱いをしている事はないですが、日々の臨床で病院がお手伝いできることをしています。

女性医師の休憩スペース、ロッカー室の整備の他、お子さんがいる医師については今までは就学前までだった子育て支援を小学校低学年まで適応を広げております。当直などについても各科で対応しています。



03 仕事と家庭を両立しやすい工夫がありますか?

病院が女性医師に対して長く続けられるように十分相談し、各科の科長・部長も配慮する空気があります。またそれぞれの科同士の垣根が低く、女性医師がそれぞれの科で孤立していないので情報の共有がしやすく仕事に生かせているのではないでしょうか。

課題としては、お子さんの教育や交通の利便性から、浜松市や静岡市での勤務を希望される若い医師が多いと聞いています。藤枝市は自然豊かで教育環境も整っており、静岡市のベッドタウンとして人気があります。藤枝のことをよく知らない医師に対してこの地域の魅力をもっとアピールしていければと考えています。



04 働き方改革を前に病院が配慮されている事は

AIの活用を始めています。患者さんがタブレットを使って入力した症状が電子カルテに記載されるAI問診システム「Ubie」を導入することで、患者さんの待ち時間短縮と医師の負担軽減に繋げました。

救急の現場においては、ドクターカーを導入し、医師が現場で指示を出して治療に携われるようにすることで、時間短縮につなげています。

また、画像診断においては、遠隔読影装置を導入して医師の自宅に配置し、子育て中の放射線診断医が自宅にいながら画像診断を行う在宅ワークを実現しました。

患者さんへの啓蒙活動も大切です。病状説明や術前説明も勤務時間内に行うよう病院から患者さんにお知らせして、時間外の医師の負担を減らすようにお願いしています。



05 若い医師の皆さんへのメッセージ

「医師の働き方改革」は「医師が働き甲斐を感じる改革」であるべきだと考えています。単に時間外労働時間の削減を目指すのではなく、医療従事者が働きやすい環境を整え、働き甲斐を高めていけるよう、病院全体で取り組んでいきます。







Interview
Vol.002

担当医師 金本 素子 先生



01 ご自身の所属されている科(リウマチ科)での様子や同僚の先生とのコミュニケーションは?


リウマチ科4名の中で3名が女性です。小さいお子さんがいる医師もいますので緊急時のバックアップ体制が整っています。フレックスタイム制をとっていますので時間外免除、提示で終了する、カンファレンスなども時間内に終わるようにしています。

当科は外来がメインなので緊急時にはほかの医師が仕事を割り振って助け合えるようにしています。自分が子育てをしていた時期に上にいた先生たちが助けてくださったように、今は私が若い先生たちを支えています。これがどんどん続いていって支えられた人が上司となった時にその部下を支えられるように継続されればよいと思います。

リウマチ科自体、患者さんも女性が多くそれを診察する女性医師の多い科なので大学や学会では男性医師も巻き込んで女性医師を支える活動が活発になってきています。



02 藤枝市立病院には女性医師支援部門がありますね。

当院の女性医師の割合は5人に一人と比較的多い病院です。最近では医師の中で妊娠されている方が常にいる状態で、以前なら出産前に退職されるのが当たり前だったのが、院内保育所や支援制度の充実を背景に、復帰して勤務を継続されるようになってきました。

令和3年度からはフレックスタイム勤務の対象が拡大し、未就学児を養育する職員に加えて、小学校低学年までの児童を養育する職員も利用できるようになり、子育て世代が働きやすい環境が順調に整ってきていると言えます。職場環境の面でも、女性医師の休憩室の完備を進めているところです。



03 この病院の良いところを教えてください

この病院は他科との垣根が低く、科同士の連携が良いと思います。お互いに連絡が取りやすく症例の相談もしやすいし、緊急時には読影したらすぐに治療にかかってくれるスピード感も素晴らしいです。また他科の治療の結果をフィードバックしてくれるのもありがたいです。なかなか時間が取れませんが、他科とのカンファレンスもできるだけ参加したいと思っています。



04 フレックスタイム勤務の対象が拡大したいきさつは?

女性医師からの切実な声を受けて、病院人事課に相談したことが発端でした。担当の職員が親身になって調査を行い、先例があることを確認の上、議会に要望を提出し、今回の支援制度ができました。事務部門のスタッフが柔軟に対応してくださるのでとても助かっています。



05 病院内の女性医師同士のコミュニケーションは?

女性医師の集まりこそないですが、普段から皆さん科を超えてフレンドリーに話をすることができています。よく更衣室でコミュニケーションをとっていますね。若い先生と協力して孤独ではなく仕事と家庭を両立していく空気がありますね。



06 この地域の良いところ

静岡市が近くて便利である一方、子供と一緒に出掛けたりする子育て環境や子育て支援が充実しています。藤枝ではサッカー推進の町ですので女子のサッカーチームがあって、子供が楽しく過ごせる街です。



07 今後の活動の目標は?

若い先生たちはいろいろな情報を得て自然と新しい働き方を考えているような気がします。これからは年配の先生の意識が変えられるような活動を増やしていけるようにしていきたいですね。働き方についても子育てや家庭との両立については理解しようとしてくださる方と、古い考え方を持ち続けている方がいらっしゃるので出来るだけこれからの両立の在り方を考える機会があればよいと思います。







Interview
Vol.003

事務部
経営企画課 岡村美基男 様
  人事課 安井映理子 様



01 藤枝市立総合病院の魅力を教えてください!

1. 働きやすい環境づくり

誰もが安心して働けるよう、当直室やシャワー室を整備しています。令和4年9月には新たに食堂がリニューアルオープンし、要望の多かったイートインスペースとしての利用にも対応するなど、働きやすい環境が充実してきています。

キャリア形成の面でも、図書室内に「クリニカルキー」「メディカルオンライン」等の専門誌データベースにアクセスできるワークスペースを用意。ポスター制作に便利な大型プリンターも設置するなど、医師が学習や研究を行う環境も充実しています。




2. 勤務を継続できる支援制度

就学前まで利用できる育児時短制度が整備されています。子育て世帯の医師が常勤医師として勤務を継続できるよう病院を挙げてバックアップしているところです。

ちなみに当院ではお子さんが1歳前後になるタイミングで復職される方が多いのですが、安心して復職できるよう、保育所を敷地内に設置しています。

保育所に入所できるのは小学校就学前の乳幼児で、3歳児~5歳児については近隣のこども園との連携保育(保育所でこども園への送迎とその前後の保育を行う)により対応しています。また、令和4年度からは小学生(低学年)の一時預かりにも対応するようになりました。

そのほか、不妊治療のための有給や男性の育児休暇も広がりつつあります。



3. おすすめスポットが盛り沢山!

病院の様々な場所から富士山を見ることができ、場所によっては駿河湾も一望できるスポットがあります。また病院の裏手には藤棚があり、5月にはとてもきれいな花を咲かせてくれます。働く人も患者様も景色を楽しむことができる病院です。


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